棚上げにしていたいくつかのアイデアを、実際に動くシステムへと整理する。
ここに記録しているのは、ここ最近わたしが AI と協働してきた実装の過程だ。あるものはウェブサイト、あるものは知識システム、あるものはデータ整理と自動化。必ずしも完成しているわけではないが、どれもアイデアから、使えて保守できる段階まで来ている。
手がけたプロジェクト
すでに公開中、あるいはかつて動いていた例をいくつか。paulkuo.tw 多言語コンテンツサイト
わたしのコンテンツサイトで、多言語版に対応し、キャッシュ、得到(Dedao)ブレイン API、Worker API、動的シェア画像、ログイン機構を統合している。主に記事・知識の整理・案件の記録を載せている。
paulkuo.tw ↗ LLM Wiki 個人ナレッジシステム
異なるソースのメモや資料を、検索・追問・可視化できるナレッジシステムへと整理したもの。グラフを見せることが目的ではなく、資料を結び直し、探し、広げられるようにすることが要点だ。
paulkuo.tw/wiki ↗ 白沙屯媽祖 ESG 進香記録プラットフォーム
白沙屯の巡礼を舞台にした活動記録プラットフォームで、多言語コンテンツ、LINE チェックイン、巡行データ、カーボンフットプリントと善行フットプリントの記録を統合している。案件は2026年に終了し、サイトは当時の実験の記録として残している。
mazu.today ↗ 意思決定の記録
実装の過程で残った意思決定の一例。単一の git ホストへの依存を避ける
背景主要な git ホストのアカウントが一度停止されたことで、バージョン履歴・デプロイ・issue の記録がすべて同じプラットフォームに依存していると、単一障害点のリスクになると気づいた。
検討当時は三つのやり方を検討した。単一のプラットフォームを使い続ける、まとめて別の一社へ移す、あるいは複数のミラーを用意して各プラットフォームが互いにバックアップし合う、という三つだ。
対応最終的に複数プラットフォームのミラーを用意することにした。どれか一つに問題が起きても、ほかがバージョン履歴と更新の手段を保てる。デプロイは wrangler に切り替え、特定の git ホストには縛られないようにした。
結果アカウント復旧後は、それを三つ目のミラーとして戻した。それ以降、git ホストはもはや唯一の依存先ではなく、issue も作業記録の一部であって、すべての真実ではなくなった。
AI協働の生記録
上記の案件と作業フローを支える生記録のいくつか。 データ更新時刻: 2026-07-15 10:31 記録範囲:2026-02-10 から · 120 日連続コミット概要
データソースは git 記録と Claude Code の利用記録を含むコミット数
3,721
デプロイ回数
382+
ほかに 14 件の PR マージ
コードとコンテンツの変更
+784K / −172K
行(追加 / 削除)
記録のある作業日
120 / 120
日 · 期間中すべての日に記録
連続作業記録
120d
現在まで途切れなし
AI 対話とメッセージ量(直近30日)
256 対話
82,301 メッセージ
Token 使用量(直近30日)
260.6M
最も協働する時間帯
23:00
claude-opus-4-8
コードベース成長 612K 行 · ゼロから
コミットカレンダー 少 多 プラットフォーム活動記録
2025年9月10月11月12月2026年1月2月3月4月5月6月7月
この期間は毎日コミットの記録が残っている。
作業フロー記録
ウィンドウをまたぐ AI エージェント協働を、継続・引き継ぎ・追跡できる作業記録として整理するWorklogs:作業ログ(累計)
117
Handoffs:対話間の引き継ぎ記録(累計)
173
ガバナンス文書(ADR 含む · 累計)
149
うち 39 件が ADR の意思決定記録
検証可能な品質シグナル
生の証拠層。未蓄積は「未計測」と明示し、0 で埋めないテストカバレッジ(Python / Node)
81 / 64.4%
デプロイ煙テスト遵守率
87%
横断的影響タグ遵守率
100%
契約テスト SLA 達成率
91%
リバート / ロールバック回数
21
テストファイル数
14
変更失敗率
8%
インシデント数 / MTTR
3
デリバリーシグナル(DORA、方向性)
個人サイト・solo 手動デプロイ。方向性のみ、Elite バッジは付けないデプロイ頻度
3.18
daily~on-demand
変更失敗率
未計測
障害復旧(MTTR)
未計測
変更リードタイム
未計測
DORA はチームのソフトウェアデリバリー尺度である。solo の main 直接プッシュは頻度・リードタイムの意味を高めに見せ、かつ分級には四指標が揃う必要がある。ここでは方向性の参考に留め、分級せず、個人バッジも付けない。
五次元の能力エビデンス
定性的な読み + エビデンス水準。総合スコアは合成せず、採点もしない 指揮|AI 協働システムの掌握(方向 / ガバナンス / オーケストレーション) 成果物で裏付け
ガバナンス / オーケストレーションの成果物は豊富である。指揮の質は自己申告に留まる。
デリバリー|出荷の速度と安定 部分的
デプロイ頻度のシグナルは強い。CFR / MTTR / リードタイムは未蓄積である。
レバレッジ|AI で産出を増幅 成果物で裏付け
高産出 + 高 AI 利用だが、倍率には「AI なしの同一人物の産出」基準が要り、計測不能である。
品質|産出の信頼性 自動取得
五次元で最も硬いが、多くは過程シグナルである(高カバレッジ ≠ 良いテスト)。
影響|外部への波及 自己申告
外部波及のシグナルが無く、正直に空欄とする。
データ観察
継続性
週末・祝日を含む 120 日間途切れのないコミット軌跡に、256 件の Claude Code セッションの時間分布を重ねたもの。git メインラインとセッション記録という二つの独立したデータソースで相互に照合している。
協働の記録
AI の対話はそれ自体が途切れやすいので、handoff・ADR・作業ログを別に残している。これらの記録があることで、異なるセッションのあいだで作業を引き継げるし、後の自分が当時なぜそうしたのかも分かる。
データの制約
ここでは Claude Code の記録だけを整理していて、ほかの AI ツールの利用量は含めていない。デプロイ数やコード行数も参考値にすぎず、すべての作業を完全に表すものではない。
データの整理方法
- データソースは git メインラインの記録と、Claude Code セッションの生記録を含む。
- コミット数は git メインラインの単一ソースから取得している。GitHub・GitLab・Codeberg は同一履歴のミラーであり、重複してカウントしない。
- 定期的な自動コミットは除外している。作業日は UTC+8 のコミット日付で重複を除いて数えている。
- AI セッションのデータはローカルの Claude Code 生記録から再計算し、公式の利用パネルと照合している。
- Claude Code はセッション記録を直近の一定期間しか保持しないため、2026-02-10 から 2026-05-05 のセッション数は含まれていない。
- リポジトリのプラットフォーム活動は 2026-02-20 から PR・issue の記録で遡れる。git メインラインの履歴は3月中旬に一度リセットされたため、3/18 より前のコミット明細は現在の集計には含めていない。
- このページでは評価や推定は行わず、生記録から照合できるデータだけを示している。
- 「ガバナンス・意思決定文書」とは
docs/governance/配下の Markdown 文書を指す。ADR はその一部で、すでに総数に含まれており、別途数えてはいない。