シリーズ

台日スローフードとリズムの哲学

この台北のパン屋は開いて十一年を超える。エッグタルトの流行も、生食パンの流行も、その傍らで、一日一窯、ゆっくりと作り続けてきた。そのディレクターは東京に住んでいる。私はその店のマーケティングをしていて、いつもこの緊張の中にいる。十八時間発酵させる一本のパンが、何もかもが速さを追う市場でどう語りかけるか。このシリーズは本線の四編に、2019年に横浜の資生堂で見たことの前伝を一編加えたものだ。それらが語るのは、実は同じ一つのことだ。遅さは懐古ではなく、守られるべき選択肢なのだ。

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